14 FFXIのプレイマシンを変えてみました。(PART W)

■0.前回からの続き■

 前回のアップグレードから1年以上が経過しました。あの頃はIntelから「Core2Duo」が発売される直前の価格改正を狙ってマシン強化をしました。あれから世の中はCore2フィーバーに沸きかえりましたが、AMD派の私はその風をスルーしてじっと待ち構えることにしました。
 そしてつい先日AMDから待っていたものがリリースされました。その名は「Phenom」。
コードネーム「Agena」コアを搭載した「ネイティブクワッドコア」CPUです。私はFaithでネット予約受付日に早速注文!届くのを待つことにしました

・・・ということで、前回(かなり前ですが)のマシンスペックとFFXIBench3のスコアです。

FFBench3:8649(LOW) 6578(HIGH)


■マシンスペック(Athlon64 X2 4600+導入後)■
パーツ スペック 備考
CPU AMD Athlon64 X2 4600+ 2.4Ghz L2キャシュ512KB*2
マザーボード
GIGABYTE K8Triton
(K8NMF-9)
nVIDIA nForce4-4X
メモリ PC3200(512MB)×2(Dual) メジャーチップ使用
グラフィックカード RADEON X1800XL DDR 256MB
HDD DiamondMax 10 200MB/ 16MB/ 7200rpm/ SATAU
光学ドライブ NEC ND-1000A DVD+RW
電源 400W ケース添付:保障交換
ケース GoodWill製 MicroATX ケース  

 上記スペックはある意味バランスが取れていて、ここ1年以上安定稼動していました。そこで今回はフルモデルチェンジを目指します。さてどうなるでしょう!

■1.まずはパーツ集め!■

 Phenomに乗り換えるに当たって幾つか制約があります。まず、今まで使用していたSocket939のM/Bは当然利用できません。パフォーマンスを引き出すには新しいAM2+のM/Bが必要です。次にメモリもDDRからDDR2に変更になります。そしてAMDが新たに提唱する「Spider」プラットホームを揃えるため、ビデオカードもRADEON HD3870に変更することにしました。



Phenom9600
(Socket AM2+ QuadCore CPU)
商品スペック
CPUコア Agena 動作クロック 2.3GHz
対応形状 Socket AM2+ L2キャッシュ 512KB×4+L3 2MB 
CPUクーラー パッケージ BOX



MSI K9A2 Platinum
(チップセットAMD 790FX Socket AM2/AM2+)
商品スペック
チップセット AMD 790FX PCI Ex (x16)  2(x8で4R)
PCI Ex (x1)  1 PCI  2
メモリ(DDR2)  4(DDR2-1066) メモリ最大  8GB
SATA  4 SAS  2


玄人志向 RH3870XT-E512HW
Radeon HD3870XT
商品スペック
GPU  Radeon HD3870XT スロット  PCI Ex (x16)
DirectX  DirectX10.1 メモリバス  256bit
メモリ(GDR4)  512MB 出力  DVI+TV





しかし、ここで誤算が発生!注文後「RH3870XT-E512HW」が品薄で入荷待ちとのこと、仕方が無いので送料を追加送金して発送できるものは先行発送してもらうことにしました。ちなみに1/1現在まだ入荷待ちどのこと・・・失敗した。

CPUクーラーはリテール品は使用せず、可能な限り静音にするため、サイズの「NINJA mini」をチョイスしました。


NINJYA mini
サイズ








 ケースはミニタワーで前面下部がメッシュのスチールケースを購入。前後に静音ファンを装着しエアフローを確保します。電源も静音タイプながら最大520Wタイプをチョイス。将来CrossFireにした場合に対応できるよう、ビデオカード用6ピン電源コネクタが2本あるタイプです。

 さて、当初HDDは配達による振動を懸念してPCショップに買いに出かけようと考えていました。しかし注文したM/B(K9A2 Platinum)の仕様を見ていて、ふとある記載が目に入りました。

■2.SASを入手せよ!■

 私の目に入った記載は次のようなものでした。


 <RAID>
  SB600 SATAU 0/1/0+1対応×4、
  PDC42819 SATAU 0/1/0+1対応×2


←6つあるSATAのうち赤いのがPDC42819のコネクタ



SB600はチップセットAMD700シリーズの標準的サウスブリッジ(SB:USBや記憶装置、PCIスロット等の外部I/O制御のチップセット)なのですが、それとは別にPROMISE製のRAIDコントローラ「PDC42819」を積んでいることが分かりました。このチップ一見「RAID 0/1/0+1」にしか対応していない様に見えるわけですが、実はコレ「SAS RAIDコントローラ」なのです。

〜Serial Attached SCSI(SAS)〜
 シリアル転送に対応したSCSI規格。転送速度は3Gbit/秒でコネクタはSATAの上位互換となっている。複数ケーブルのマルチ接続により転送速度を向上させたり、1ポートで最大128台接続できるなど、これまでのパラレル接続では不可能であった機能を有する。Ultra320 SCSIの後継規格との位置づけで主にサーバなどで普及しつつある。

このチップ自体はSASコントローラとして、さほど高価なチップではないのですが、オンボードで着いてくるわけです。私の目がキラッと光りました。これはチェレンジする価値があります。私は早速パーツショップ数店に出向き、SAS HDDを探しました。

 ・・・売ってねぇ..._| ̄|○

さすがサーバ用HDDだけあります。通常のSCSIのHDD自体はあるのですが、SAS HDDはまったくありません(店員に聞いても首を傾げられました:汗)。しかたがありません。私はWebサイトを開きSASを扱っているPCパーツのオンラインショップを探し、財布と相談した上でコレを選びました。


CheetahR 15K.5
Seagate
商品スペック
容量  73.4GB 回転数  15,000rpm
平均シーク  3.5ns キャッシュ  16MB
接続  SAS 3Gb/s 稼動期間  約5年

容量は73GBと決して多くはないですが、システムとFFXIをインスコするには十分です。スペックとして、ディスクの回転数は通常のSATA HDD(7200rpm)の2倍、シークタイムは約半分(7〜8nm)です。またSCSIだけあり耐久年数も約5年と非常に長くなっています。但し、SATAと比較して発熱と稼動音が大きいのがデメリットです。あと注意しなければいけないのが、コネクタはSATAと同じですが、SASでの接続は当然SASケーブルとなります(SATAケーブルは使用できません)。この他に外付けHDD用に購入しておいた3.5HDDをもう一台接続してデータ&システムバックアップDISKとしました。HDDはこれで完璧です。

 DVDドライブについてはサブマシンで使用していた12倍速を転用し、OSもDVDのDSPとしてVista(Business)を購入しているのでそのまま使用します。いままでXPをメインマシンとして使っていましたが、とうとうVistaでのメイン運用をスタートします。

■3.グラボが届きません..._| ̄|○■

 さて、ほぼ一通りパーツが揃ったように見えますが、あと1つ不足している物があります。そう、FFXIをプレイするにはグラフィックカードが必要です。「1.」でグラボを注文しているものの、入荷待ちで届く気配がありません。そこでやむを得ずヤフオクで手ごろなグラボを落札しました。


玄人志向 RX1950PRO-E512HW
Radeon X1950Pro
商品スペック
GPU  Radeon X1950Pro スロット  PCI Ex (x16)
DirectX  DirectX 9.0 メモリバス  256bit
メモリ(GDR3)  512MB 出力  DVI×2+TV






一世代前のグラボですが、準ハイエンドに位置づけされた人気GPU「Radeon X1950Pro」を搭載したカードです。コレが到着した段階で組み立てに着手できる状態になりました。ではいよいよ組み立てです。

■4.DualChannelにならないっ!■

 組み立てまで着手したら、後は一気に組んで行けます。昔はM/Bとケースのジャンパ接続に苦労したものですが、今はM/Bのジャンパ説明書を片手に差し込んでいけるようになりました。一通り組みあがった所で仮ディスプレイとキーボードを接続して起動&BIOSチェックを試みます。

 電源をONにすると各種ファンが一斉に回転を開始します。M/Bからの警告音もありません。第一段階は問題なくクリア!

 次にディスプレイに表示されたBIOS起動画面をみて私の手が止まりました。

 「MEMORY DDR2-800 2048MB (Single Channel)

メモリがデュアルチャネルで認識されていないようです。私は一旦電源を切ると、M/Bの説明書を眺めて接続スロットを確認しますが・・・間違いないようです。
その後、メモリの位置を差し替えたりしてみましたがどうしてもデュアルになりません。

しかたがないので、旧マシンでWebに繋いでググることにしました。すると今まで知らなかったあることが判明しました。

 「Phenomはメモリコントローラを2機積んでいて、
                   それぞれにメモリアクセス可能」


と言うものでした。つまりマルチスレッドの処理に対して2機のメモリコントローラがそれぞれメモリアクセスすることでより効率的にデータ転送を行うととが可能なのでした。この設定はBIOSから設定することが出来、デュアルチャネルにするなら「Gangedモード」。2機のメモリコントローラをフルに活用するなら「Ungangedモード」にすればよいとのことでした。

そういうことであるなら・・・とBIOS設定をチェックして、メモリ「Unganged MODE」になっていることを確認しました。うーむ、一つ賢くなった。

■5.パフォーマンスチェック(その1)■

 ビデオカードが届いていませんが、ここでVistaをインストールしてパフォーマンスチェックを行いました。

■マシンスペック(Phenom9600)■
パーツ スペック 備考
CPU AMD Phenom9600 クワッドコア 2.3Ghz
L2キャシュ512KB*2
L3キッシュ2MBB
マザーボード
MSI K9A2 Platinum
AMD 790FX
メモリ DDR2-800 1GB×2 Unganged MODE
グラフィックカード RADEON X1950Pro GDR4 512MB
HDD CheetahR 15K.5 SAS 3Gb/s 73.4GB
15,000rpm 16MB
光学ドライブ DVD±RW 12倍速
電源 520W 静音仕様
ケース ミニタワー 静音FANを前後追加

まずはVistaのエクスペリエンスです。


CPU:5.9 / MEM:5.9 / AGF:5.9 / GGF:5.8 / HDD:5.9

最低がゲーム用グラフィックで5.8でした。ここで「おっ」と思ったのがHDDです。通常のSATA単体では5.9(満点)を取ることはまずなく、RAID 0にしてようやく取れることが多いのです。それをHDD単体で取っています。さすがSASです。あわせてVistaの起動についてもXPとさほど変わらない時間で起動してきます。HDD侮るなかれと言ったところでしょうか。

次はFFBench3です。
FFBench3:8649(LOW) 6578(HIGH)
          ↓         ↓
FFBench3:8121(LOW) 6124(HIGH)


前と比較してLOWで528、HIGHで454ダウンしました。これは少し予測していた所もあったので、ある意味妥当な数値かもしれません。その理由として
  • FFXIはシングルスレッドのアプリケーションの為、マルチコアよりもシングルコアの高クロックの方がパフォーマンスが向上する。(コア1つに対しては2.4Ghzから2.3Ghzにクロックダウンしている。)
  • ゲームのパフォーマンスについてはVistaよりXPの方が高い数値が出る。
  • Phenomにはエラッタ(不具合)が報告されており、不具合回避にはBIOSのアップデートが必要である。しかし新BIOSではパフォーマンスが1割近くダウンする。
とはいえ、FFXIをプレイするには問題ないレベルと言えます。

■6.終わりに■

 現在ビデオカードが未着のため「Spider」プラットフォームにはなっていませんが、近いうちに確認できればと思っています。
 しかし、新マシンとVistaの相性が悪いのか、時々ブルーバックで落ちたりします。う〜む。この辺りは追々原因を調べて対処できればと思っています。とりあえず、今回のマシンについての報告はここまでとします。ビデオカードが入手で着次第追記したいと思います。
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