第六十一話  Shusの金策術(その2)
 前回の金策術(その1)ではProductiveな金策をご紹介しました。さて今回は通常は余り明かされないTransactiveな金策についてメスを入れてみたいと思います。今回紹介するのはギャンブル性が高いので失敗する可能性も十分ありえます。(と言うか、儲ける人が居れば損する人が出る・・・)行う場合は自己責任の上行ってください。

1.ヴァナ・ディールの経済状況を把握しろ!

 FFXIはゲームではありますが生の人が集まることによって特殊ながら経済が存在しています。そのためリアルで起こりえる「インフレーション」「デフレーション」が発生します。また、バージョンアップによる各装備/アイテムの価格変動も無視できない経済状況の一つといえます。この経済状況と情報を上手く把握し活用することが一つの金策の道へとつながります。たかがIT、されどITです。

2.ヴァナの現物取引

 さて、現実世界では「先物取引」と呼ばれる金融商品があります。実際には保持していない金などの取得/所持権を売買することで利潤を得ようとするマーケットです。ヴァナではアイテムの所持を明確にする証書がないため「先物」として市場が成り立ちませんが、実際に所持している/所持しようとするアイテムを売買することで市場が成り立つケースが多々あります。Shusはこれを「ヴァナの現物取引」を呼んでいます。
 この現物取引で利潤を出すためには先物取引同様「安く購入」→「高く販売」が基本となります。リアルの先物取引では市場に参加する皆が利潤を求めるため非常にハイリスクと言えますが、ヴァナの現物取引では取引となる大半は競売やバザーを通じた「一般プレーヤー」であり、その商品の価値で購入します。その点ではリアルのようなリスクはありませんが、ヴァナ経済に直結するためその情勢を的確に判断する能力が問われます。
 最近のヴァナ経済、では昨年(2005年)夏から断続的に発生したインフレーションと翌年1月の垢BAN騒動による価格破綻は記憶に新しいのではと思います。今だから話せますが、この価格変動でShusはそれなりの利潤を得ることが出来ました。その経緯については後述したいと思います。

3.価格変動の要素とは

 競売を初めとするアイテム売買の価格変動については、簡単ながら「ライフサイクル」があります。その変遷と利潤を生み出すPOINTを見ていきましょう
  1. 誕生期
    バージョンアップなどでアイテムが実装された直後の状態です。アイテム自体の価値が不鮮明であり、市場は品薄で非常に高値もしくは安値で取引されます。一般的にTransactiveな金策で狙うターゲットはココになります。
  2. 成長期
    アイテムの価値が判明し、それに伴い需要と供給が拡大していく時期です。ヴァナでは価格は少しずつ下落していく傾向が多い様です。
  3. 安定期/衰退期
    アイテムの価値が明確になり、需要と供給のバランスが取れた状態(安定期)。また市場として成り立たず競売履歴がとまってしまう状態(衰退期)があります。スシ、忍術、矢弾などが前者、イベント一時アイテムや利用価値の低い合成材料が後者にあたります。
  4. 変動期
    バージョンアップによりそのアイテムの価値が見直され価格が変動する時期です。新装備実装による既存装備の価格破壊や、新レシピ導入による食料値上がりなどがあります。
    ココも金策のターゲットになります。
 マクロな視点から利潤追求を考えると狙うポイントは「1.誕生期」「4.変動期」と言えます。最近ではチョコボ育成実装に伴う新しい食料の実装、既存食料の価格変動がそれぞれ「1.」と「4.」に当てはまります。確かに利潤追求のポイントでありますが、皆が狙うため1〜3のサイクルが非常に短くなり、結果的に損をするケースも多々見受けられます。ココで利潤を得るためには「的確な情報収集」「ニーズおよびTPOにあった供給手段の提供」「撤退時期の見定め」が重要になります。

4.Shusが行った具体例

 では実際にShusが行った具体例をピックアップします。まずは失敗例から。
  • ディバイントルク
    2005年2月、公式ページにて白魔道士に「バニシュIII」が追加される記事を見た私はディバイントルク(神聖魔法トルク)を事前に10個ほど購入。しかし実装後バニシュの利用価値があまり上がらなかったためそのまま売却。赤字にならなかったのは幸い。
  • 皇帝羽虫の髪飾り
    事前から所持していたが金庫圧迫とオプチゲットにより売却。その数ヵ月後BCドロップに変更され一気に価格が上昇。結果的には売り時期を誤ったと言える。
次に結果的に成功した例です。
  • セルケトリング、アストラルリング、バーミリオクローク、
    アストラルピアス、ヘッジホックボム
    昨年(2005年)後半に起きた急激なインフレにて高額装備が軒並み値上がりを続ける。当時MP主義だった私はMP増加装備を逐次購入していた。しかし余りのインフレにバブル崩壊のイメージを見たことや、黒魔道士のプレイによるINT増強のため、2006年の年明けに休日需要の流れを利用してこれらを売却。その直後、業者垢BANが実施され逆にデフレに突入。結果的に再購入したが数千万の利益となった。
  • 劇毒サソリの爪、御神木、オリハルコン、ダマスクインゴッド、
    ダマスク織物、精霊トルク、弱体トルク他

    今まで溜め込んでいた獣人印章および獣神印章について「アイテム化するなら今だ!」と昨年末に一気に放出。幸いにも印章ドロップ運が良く、「軍隊サソリの行軍」では劇毒率50%、「四季悪日」での御神木率67%などに助けられ各種アイテムを競売&バザーにて販売。こちらも数千万の利益となる。
  • 麒麟大袖
    空LSで活動中に取得した麒麟大袖。Shusは着れるジョブがないため、当初はそれまで保管しようと考える。しかし業者の空活動の活性化を見て急遽売却を決意。バザーにて売り切る。ほぼ同時に業者販売が始まり値崩れが発生。
損得と言う点では結果論ではあるが、利益を上げれた事には間違いはありません。細かい所では「ウラグナイトの殻」を大量出品して値崩れさせてしまった経験や、大量に作った合成品が不良在庫になったりと失敗もあります。あくまでもShusの例として見て貰えると幸いです。

5.掲示板と皮肉なRMT相場

 ではいかにしてヴァナの状況を把握すれば良いのでしょう。Shusが注意しているのは3点です。
  1. 自分が良く取り扱うアイテムについて逐次競売価格を確認する。
    インフレなのかデフレなのかは競売価格に敏感に現れます。特に流通が多いものは分かりやすい指針となりえます。代表的なものでは「蘇生の髪飾り」「スシ類」が該当します。但し価格は一週間周期で波型を形成するため、その点を考慮する必要があります。
  2. 2ちゃんねる、したらば等の掲示板より情報を仕入れる。
    詳しく書く必要はないとは思いますが掲示板には情報が大量に集まります。その中から有益なものを見定めて活用することは結構重要です。
  3. RMTの販売レートをチェックする。
    ちょっと不謹慎ではありますが、RMTの販売レートはいわば「ギルの外国為替レート」と言っても過言ではありません。「円安ギル高」「円高ギル安」とギルそのものの価値が分かります。但しこれは中華等のの影響が多大であり、改めて業者がヴァナ経済に大きくかかわっていることを思い知らされます。
6.そして今は・・・

 ここまでヴァナの経済について論じてきましたが、では今現在はどうなのか?Shusの見解と予測をまとめてみたいと思います。
 まずこの半年で「瞬間移動」「リキャスト0」「アーガス」などのツール使用者が継続的に垢BANされてきています。少なからずその中に業者が存在しており、ギルの供給が以前よりも少なくなっているようです。それに付随してギル自体の流通が停滞し「デフレ→不景気」の状態と言えます。私の予測では年末需要が発生する12月までは緩やかなデフレが続き、ギルの価値は上がり続けると予測しています。分かりやすくいうと「資産はアイテム化ではなく、ギルにしておくほうが吉」と言うことになります。ただ、12月時点での外的要因がなく、年末需要によるインフレが起きるかどうかは不透明、と言うのが私の見解です。なので・・・
  • アイテム/装備は必要なものについて購入。投資のための購入は控える。
  • BCは行きたい時に行く(無理に印章整理をしない)
  • 金策は楽しみながら行う程度とする。他の面白そうなイベントがあればそちらを優先にする。
 あと、注意したいのがバグ技(?!)によるギル製造の発見です。これが公になると一気に相場が動きます。具体例では「錆びたキャップ磨き→店売り」が記憶に残っているのではないでしょうか?
 さて、10月頃にこの見解がどう変化するか、皆さんも投資家になった気分で推測してみてはいかがでしょうか?但し実際の現物取引は自己責任でっ! 
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